はじめの章

3/8
25人が本棚に入れています
本棚に追加
/20ページ
今年もまた退屈な夏休みがやってきた 「徹平!だらだらしてるなら遊びにでも行ってきなさい!」 「だってぇー 遊んでくれるお友達おらんもーん」 まさにぐだるような暑さの中 僕は扇風機を独り占めしてた 高校1年生の夏休み 「そんなとこおったら邪魔やろ?」 母はわざとなのか知らないが 僕の周りばかり掃除機をかけている 掃除機に邪魔だと言われてるような気分だ 「あー退屈やな~」 「もうさっきから退屈退屈うるさいねん! 公園でなんかやってるらしいから行ってきなさい。」 「えっ!何やってるん?」 「なんか映画のオーディションらしいで ちょっとは気晴らしになるんじゃないのかしら。」 「俺行きたい!!」 いつからいたのか弟の涼平は目を輝かせて飛び付いてきた 「しゃーないな 涼平一緒に行くかー!」 僕たちは 真夏の炎天下へ飛び出した
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!