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一通り並び終え
落ち着いてきた頃
選ばれた子供たちが書類をもらっていた
とは言ってもその書類は
次回のオーディション応募用紙
書類をもらった子供たちはちらほら帰っていく
「早く終わらんかな~」
いつの間にか涼平とはぐれていて
別々の列に並んでいた
涼平の方をちらっと見ると
もう書類をもらっていて
僕を探してる様子だ
涼平こっちや
気づけや~
心の中で叫ぶが無駄だ
僕はこんな人が沢山いるところで大声をあげれるような性格ではなかった
「君!君!」
「んー?」
呼ばれているような感じがして
振り向くと黄色いポロシャツが目に入る
「君、名前は?」
「小池徹平」
「徹平くん?
いきなりなんだけどさ
二次オーディションも受けてみない?」
「は?」
言ってることがよくわからなかった
黄色いポロシャツはニコニコと微笑みながら
どんどん話を進めて行った
「まあ詳しいことはここに書いてあるから
気が向いたらオーディション会場に来てみてね」
「あっ‥は、はい」
みんなと違う書類をもらった
ペラペラの紙ではなく
薄い青色の大きめの封筒
ずしっと重みを感じた
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