1人が本棚に入れています
本棚に追加
──さて、お遊びの時間は終わりだ。今から俺はこの銃でお前を撃つ。なに恐くはない、一瞬だ。俺の愛銃はベレッタM92FS。知ってるだろ? こいつはいい銃だ。湾岸戦争にも使用されていたらしく、米軍のお気に入りだったそうだ。まぁそんな事はどうでもいいがな。
さて、話を戻そうか。お前が足掻いてくれたおかげで14発も使ってしまった。全くの予想外だったよ。いつの間にか成長してたんだな。だが悲しいかな、その成長が仇になるとは皮肉なものだ。
ボーイ
お祈りは済んだかい? 少年。まさかお前の眉間に銃口を押し付ける事になるなんてな。悲しくて笑えてくるぜ。さぁもういいだろ。これで何もかもが終わる。グッナイ。すぐ俺も行くからよ。
乾いた銃声が鳴り響き、男のドサッという倒れる音が後に続く。暗く使い古された倉庫の一角で、男の愛銃であるベレッタは銃口から硝煙を上げている。男はうっすらと笑みを浮かべながらその銃口を自らの蟀谷に当てた。そしてゆっくりとトリガーを引く。
倉庫内に二つ目の銃声が鳴り響き、男のドサッという倒れる音が後に続いた。二人分の死を浴びたベレッタは、先程と同じく銃口から硝煙を上げていた。
最初のコメントを投稿しよう!