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2人はどんどん街の郊外へ向かっていく。
都会、といってもこの地域の中心部が賑わいを見せるだけで、そこから離れるにつれて閑散とした商店街や廃れた住宅街が広がり、もう少し離れるとだだっ広い田園地帯にぽつりぽつりと住宅や映画館、大型のショッピングセンターが点在している。
豪邸の建ち並ぶ住宅街はバブルが弾けると同時にほとんどが廃墟と化した。その豪華さも人がいなくなれば虚しいだけだ。
豊高達の行き着いた先は、そんな町外れの大きく豪奢な屋敷だった。洋館と言った方が正しいかもしれない。レンガでできた壁には蔦が絡み付き年代を感じさせた。
豊高はあんぐりと口を開け、んな馬鹿でかい屋敷あったっけ、と考える。
庭もかなりの広さで豊高の身長を遥かに越える冊で囲ってあった。
屋敷の主は柵の扉になっている部分を開け、豊高を招く。
「入れ」
豊高はハッとして追い掛けた。
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