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「カノジョねぇ・・・」
「羨ましいだろ」
ツワブキは二カッと歯を見せて笑う。
「羨ましいッス」
ツワブキは驚いて身を乗り出し、椅子がカタンと音を立た。
「なんで?お前男好きなんじゃねえの?」
「いや・・・・・・」
豊高は目を伏せる。
睫毛が長い。大きな瞳にその陰がくっきり映る。やがて形の良い唇が言葉を落とす。
「・・・・・・普通で、いたいから」
豊高はストローを噛みしめる。
なぜこうなってしまったのだろう。
このことを考える度、胸が苦しくなる。
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