第三章

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ツワブキの、拳で机を叩く音が沈黙を砕いた。 豊高は体を縮こませる。 「よし、この話は終わり!終わり終わり!」 ツワブキがパンパンと手を叩いた。 「俺のカノジョの話をしよう!」 豊高は、は?と口を開く。 「この前ヨウコがさ、あ、名前は吉野ヨウコ!あ、踊る子で踊子!俺とはタメで見た目大和撫子でツンデレで毎日が萌えぇぇ!」 猛烈な勢いで話し出すツワブキに、豊高は空になったパックを持ったまま目が点になる。 そんな豊高を尻目にツワブキの行動はエスカレートしていく。 いきなり窓から顔を出し、上の階に向かって彼女の名前を叫び出す。豊高はあんぐりと口を開けて見ていることしかできなかった。
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