第三章

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再度言うが、豊高は教室で言葉を発したり、誰かと話したりすることはない。 まして笑ったことなど皆無だ。 ごく稀に話しかけられても、喋り方を忘れたかのように最初の一言が出てこないなどしょっちゅうである。 久々に誰かと会話したからだろうか、と頬杖をつく。 机の横に掛けたビニール袋の中にはクリームパンが収まっている。 それを見ながら豊高は部活動に行ってみようかとぼんやり思った。
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