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この学校のコンピュータ部は、システムアドミニストレーターや情報処理検定などの合格を目指すという方針である。
豊高はそれを知っていたが、すべての生徒は強制的に部活動に登録させられる為、適当な部活を選択したのだった。
しかし、入学してからこの部室に足を運ぶのは初めてだった。
背中を丸め問題集やちらほらと点いているディスプレイと睨めっこする生徒たちを見て、豊高はなぜここに来たのだろうと思った。
灰色の部屋の中、キーボードをよけた狭い机の上で勉強をする姿は見ているだけで息が詰まりそうだ。
テキストや問題集も持っていない。
はあ、とため息をつき踵を返す。
「入れよ幽霊部員」
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