24人が本棚に入れています
本棚に追加
僕の名前は宮城聖(みやぎ ひじり)。
僕には物凄く可愛い兄が居る。
名前は歌奈有(かなう)。
1つ年上なのに、僕と全く同じ身長で、声変わりもしていない。
兄は完全に美少女顔なのに無自覚だ。
尚且つ無防備な為、男女関係無しに物凄くモテる。
だが、大好きな兄を他人に盗られるのは絶対に許せない。
だから
《ねぇ。お兄ちゃんだけでなく、僕も見・て?》
ワザと可愛らしい演技をして、周囲を誘惑する。
元々兄の外見しか見てなかった奴等は
《聖ちゃんは可愛いね》
簡単に僕に墜ちていった。
あ~あぁ、馬鹿な奴。
僕より兄の方が可愛いのに、分かってないの?
可愛い歌奈。
僕が一生歌奈を守ってあげるよ?
だから、歌奈も僕を見て・ね?
「おはよう宮城」
「おはよう」
可愛らしく微笑みながら
『ウザいなコイツ』
心の中で毒づく。
コイツの名前は川ヶ瀬鏡夜(かわがせ きょうや)。
中2で同じクラスになってから、やたら構って来る。
まさかコイツ狙ってんのか?僕の事。
止めろよキモいから。
僕は歌奈しか要らないんだ。
歌奈さえ手に入れば、唯、ソレだけで良い。
そう思いつつも邪険には出来ない。
何故なら、僕は可愛くて皆のマスコット的な存在だと思われているからだ。
歌奈は自分の容姿に無自覚だが、僕は自覚していて、ソレをフル活用している。
どんな最悪の事態でも、可愛らしく頼めば、いつも上手くいっていた。
だから、僕はどんなウザい奴等に付き纏われ様が、笑顔で接するのだ。
だって、そうしてた方が、後々便利で都合が良いでしょ?
最初のコメントを投稿しよう!