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「はぁあ!?」
「ご・ごめんなさいっっ」
ハッ!?しまった。
あまりにビックリして、思いっ切りキツい声出しちゃったよ。
案の定、歌奈激しくびくついたし。
危ない危ない、冷静になるんだ自分。
ヒック、ヒック泣きじゃくる歌奈。
う~ん、可愛いなぁ。歌奈の泣き顔スッゴイそそる。
もっと泣かせたくなるんだよな。
って、そうじゃなくて。
今さっき、歌奈何て言った?
泣きながら歌奈が暴露した事。
ソレは、僕の想像の範囲内を超えていた。
歌奈にはずっと好きな奴が居て、ソイツに突然告白されて、両想いだと浮かれて抱かれた。
でもソイツの好きな人は歌奈じゃなくて僕だった。
因みにソイツの名前は鏡夜。
知り合いにそんな名前の奴居たっけ?
マジ思い出せない。
う~んう~ん、しかめっ面で考えてると
「ごめっ・んね聖。ごめん・なさい・・・・・」
先程よりも歌奈が怯え出した。
あっ、眉間に皺寄ってた。
慌てていつもの笑顔を顔面に貼り付け
「取り敢えず、今日は休んで?そんな泣き顔じゃ学校行けないでしょ?」
「でも」
「ね?」
「・・・・・・・・は・い」
無理矢理歌奈をベットに寝かし付け
「じゃあ、ゆっくり寝てるんだよ?」
部屋を出た。
扉を開けて完全に閉じた瞬間
「ねぇ聖。歌奈大丈夫?何があったの?」
泣きそうな顔で母に詰め寄られた。
「なんかね、友達の家に泊まったらしいんだけれど、別れ際にちょっと喧嘩しちゃったみたい」
当たり障りのない嘘を言う。
多分、いや絶対、歌奈本当の事言いたくないだろうし。
僕に言うのでさえ、本当は嫌だっただろうに。
でも歌奈は教えてくれた。
泣きながらだけれど。
ていうか、歌奈を傷付けた鏡夜って奴、マジ許せない。
一度逢って、殴ってやりたい位だ。
でもそんな奴、顔さえ見たくないな。
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