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「ねぇお母さん。歌奈今日は休ませてあげて?体調も優れないみたいだし。ね?ダメかな?」
「・・・・分かったわ。なら今から歌奈の担任に電話しなきゃね。あっ、でも聖、貴方は学校に行くのよ?」
「え!?今から?」
「勿論」
・・・・・・・・えっと。
言われ、ゆっくり視界に入れる時計。
「!?」
って、11:45!?
何その時間、マジ有り得ないんですけど?
「ごめん母さん。行きにくい」
こんな時間から行くなんて完全に遅刻だ。
「仕方ない。なら、午前中は体調不良で休んでたって事にしてあげるから、今から学校迄送るわよ」
あっ、そうしてくれるんだ。
ならついでに休みにしてくれたらもっと嬉しいのに。
「急いで用意して車に乗って?私は電話してから行くから」
不平だったが、普通に行くよりは格段に行きやすい。
「歌奈、行ってくるね?」
軽く部屋に声を掛け、玄関に向かった。
『あ~あぁ、マジ行きたくねぇ』
憂鬱な気持ちで登校するなり
「おはよう宮城」
「おはよう」
近付いてきた人間。
『あ~又来たよウザいの。ていうか真っ先に話し掛けてきたのがコイツなんて最悪』
コイツイコール川ヶ瀬。
僕川ヶ瀬スッゲェ苦手なんだよな、いっつもジロジロ不躾に見てくるしさ。
「体調不良って大丈夫か?ごめん、昨日無茶させ過ぎたな」
『ん!?は?昨日って一体何の事だ?なんでお前が申し訳なさそうに謝るんだよ?』
「あまりに宮城が可愛くってさ、加減出来なかった。悪かったな」
『加減?って、ほんっとコイツ何言ってんだ?マジ意味不明』
訝しげに覗き込む顔。
「ーーーーーーーーーっ、可愛い」
『はい!?』
突然赤くなった川ヶ瀬。
マジキモい。
「昨日はごめんな?でも俺スッゲェ嬉しい」
『昨日?昨日って何だ?』
昨日僕は川ヶ瀬と逢ったりしていない。
何か勘違いでもしてるのか?
それとも変な妄想か?
そうだったらマジ手遅れだな川ヶ瀬。
同情するよ。
『昨日ね、昨日』
昨日の事を思い返す。
って、唯、歌奈を探しながら帰宅を待ってただけだし。
やっぱ記憶にないな川ヶ瀬。
う~ん???
ん!?あれ?ちょっと待てよ。
川ヶ瀬の名前って何だっけ?
なんかスッゲェ嫌な予感するんだけど。。。。。。。。気のせいだよな?
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