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「おはよう」
そわそわしながら公園に向かうと
「おはようございます」
「今日も可愛いな。宮城は」
彼はもうソコに居た。
『って、スッゲェ緊張するぅ』
そんな俺の心情に気付かない彼は
「朝御飯食べた?」
「いえ、まだです」
「なら食べ行こうか?」
「・・・・は・い」
俺を朝御飯に誘った。
『わっ、ちょっ、ぇええ!?』
スッと繋がれた手。
ヤバイ。スッゴク緊張する。
俺、手、ベタベタしてないかな?
カサカサしてない?
どうしよう、せめてハンドクリーム位塗ってくれば良かった。
そんな葛藤をしている間に辿り着いたのは
「ぇっ、此処・ですか?」
又々高そうなお店。
もしかしてこの人金持ち?
朝から豪華な和食を食べ、その後は映画を見て買い物をした。
って、あれ?なんかこれってデートっぽくない?
う~ん。。。。。。気のせいだよな?
俺まだ名前すら知らないしさ。
普通に聞けば良いんだけどさ、なんか聞きにくいんだよな。
だって、アッチは知ってんだしさ、なんかメッチャ顔見知りな感じで接してくるんだもん。
だから今更聞けないって雰囲気出捲りなんだよ。
でも名前知りたいし、一体どうしたら分かるんだろう?
ちょっと困ったかも。
「宮城?どうした?楽しくない?」
考え事をして黙り込んでしまうのは悪い癖。
「ごめん」
「疲れたんなら少し休もうか?」
「ありがとう」
苦笑した。
『って、なんでこうなってんだぁ!?』
休もうかと言われて辿り着いたのは、何故か彼の家。
《いつもので良いか?》
と聞かれ、出されたのはアップルティー。
《なぁ、コレ分かる?》
聞かれ見せられたのは数学のプリント。
なんかコレ去年習った気がする。
《コレはこうして、此処にこの方程式を使えば簡単に解けるよ?》
《あっ、本当だ。凄いな宮城は》
って、ん!?
なんかおかしい。
なんか聖に教えてるみたいだ。
って、まさか、年下・なのか?
う~ん?でも背ぇ高いし、大人っぽいよな?
あっ、もしかして勉強嫌いなのかな?
ま、俺も好きな方じゃないから人の事言えないけどな。
《ならコレは?》
《あっ、コレはな》
って、やっぱりおかしい。
コレ1年の時習ったぞ?
見た目年上だから、1年の時の復習かな?
俺もたまに色々度忘れするから、別におかしくはないよね?きっと。
いつの間にか始まった勉強会。
何故か俺は家庭教師みたいになっていた。
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