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痛い。でも、気持ち良い。
だけど、それ以上に
「宮城。愛してるよ」
嬉しくて堪らない。
「愛してる」
何度も囁かれ、繰り返される甘いキス。
そのせいか、ゆっくり消えていった痛み。
「ひぁ、ふ。鏡夜さ・ぁん」
「可愛いよ、宮城。凄く、可愛い」
全身を襲う物凄い快感。
繋がり合う箇所から聞こえる卑猥な水音が、聴覚迄犯す。
恥ずかしいのに止めて欲しくない。
もっと、鏡夜さんの事が知りたい。
もっと、俺を知って貰いたい。
鏡夜さんが好き。
凄く、好き。
「ぁん、ぁあっ、ひぁ、鏡・夜さん。も、ダメ。俺、イきそう」
限界が近付き訴えると
「なら一緒にな?」
鏡夜さんは物凄く優しく微笑んでくれた。
「ひぁう、ふぁ、ゃ、ん、ふ、んんん、ぁ、鏡・夜さん、鏡夜さぁ・んっっっっ」
ドクンッ!!!
名前を呼びながら白濁を飛ばした俺。
同時に
「ーーーーーーーーーっっ」
胎内に熱い迸りを感じ、幸せを感じた。
なのに
「愛してるよ、聖。愛してる」
彼は俺が意識を手放す直前、聖の名前を呼んだ。
「おはよう」
「・・・・・・・・おはようございます」
目を覚ますと、目の前には物凄く優しい顔をした鏡夜さんが居た。
鏡夜さんは俺を抱き寄せ
「んっ」
優しく唇を重ねた。
どうしよう?
俺、聖と間違えられてる。
昨日名前を呼ばれた瞬間繋がった全ての糸。
鏡夜さんは聖の知り合い。
彼は俺を聖と間違って告白して、抱いたんだ。
全てを理解した途端、天国から地獄へ突き落とされた感覚を味わった。
最悪だ。俺、なんて馬鹿なんだろう?
何1人で浮かれてたんだろう?
最初っから違和感があったのに、全然分からなかった。
ほんっと馬鹿だ。
でも、もう、引き返せない。
優しくされ愛されて、俺は彼に本気になってしまった。
もうこの手を離したくない。
「宮城?」
心配そうに名前を呼ばれ
「鏡夜さん」
「ん?」
「もう一度、抱いて下さい」
俺は間違いに気付いてしまったのに
「良いよ」
鏡夜さんを誘った。
ごめんなさい、鏡夜さん。
俺は最低だ。
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