ある日の、ウソツキなあたし

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「いちかっ!!」 急に自分を呼ぶ声が耳に入ってきた。 ざわざわという話し声があちらこちらから聞こえて、視界も“今”に引き戻される。 同時に、記憶の中を彷徨っていた思考も覚醒し始めた。 ここは、高校の自分達の教室。 今は昼休みで、いつものようにお菓子なんかを広げた机をみんなで囲み、談笑していた所だった。 そして、まだ少しぼんやりとした頭で状況を理解した壱架(いちか)。 呼ばれた事を思い出し、少し遅れて 「ふぇっ!?はい、何?」 なんて少し間抜けな返事をした。 .
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