第一章

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「明美ちゃん、結婚おめでとう!」 友人の何人かで、親友を祝福する。 その中に、立花 真由は自然と溶け込んでいた。 明美は、真由を見かけると、必要以上に涙を流しながら感謝の言葉を掛けた。 「来てくれないかと思ってた。」 真由は、顔色一つ変えずに、答える。 「親友の結婚式に来ないわけないでしょ?」 「本当?嬉しい。」 そんなやり取りをしていると、隼人も真由のところへやって来た。 「真由、来てくれたんだね。ありがとう。」 真由は、ニッコリ微笑むと、二人に祝福の言葉を掛けた。 「おめでとう!本当によかったね。」 結婚式の新婦よりも、真由の美しさは一際目立っていた。 彼女は、今日のために、2年間、自分の容姿を磨く事だけに時間を費やしてきた。 その甲斐があって、真由は頭から爪先まで、完璧と言えるほど、綺麗だった。 「おい、隼人、あの美人は誰だよ?紹介してくれよ。」 そんな声まで飛んでくるほどだった。 隼人は、真由があまりにも美しくなっているので、驚いた。 あれから2年間、何の音沙汰もなかったが、今日ここに来てくれたのは、きっとあのときの事を許してくれたのだと、隼人も、明美も思った。
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