第一章

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結婚式から1ヶ月が経ったある日、友人の何人かと、二人の新居に向った。 食事会に招待されたのだった。 真由は、いつも以上に気をつかって、仕度した。 中学の頃から親しかった麻子と一緒に、二人の新居へ向った。 麻子にも、自分の気持ちを隠している。 誰にも知られたくなかった。 深く傷ついている自分を見せる事は、女として、明美に負けた事を認めるようで、嫌だった。 麻子と真由が到着するより前に、友人達がすでに集まっていた。 「ごめんなさい、遅くなって。」 真由が現れると、隼人の友人何人かが、騒ぎ出した。 「ねぇ、真由ちゃんって今誰かと付き合ってるの?」 隼人はそう聞かれても、真由の2年間はまったく知らずにいたので、答えようがなかった。 「さぁ・・・どうだろう。」 こんなに綺麗な真由に彼氏がいないわけがないと、みんなそう思っていた。 お酒が入って、いい気分になったころ、隼人の親友の柏木 誠二が、真由にたずねた。 「ねぇ、真由ちゃんって彼氏とかいないの?」 ほのかに酔っ払い、頬が赤くなった真由は、色気たっぷりで答えた。 「いないんですよ。」 真由の言葉に、男連中は我もと、立候補した。隼人は少し複雑な気持ちだった。 前よりも、真由は綺麗になった。 元々ももちろん、綺麗だったが、今の真由は、男心をくすぐるほど、美しい。 その瞳に見つめられると、飲み込まれそうなほどの魅力が溢れている。 隼人は気持ちを悟られないように、平然を装った。
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