第七章

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その頃、真由も誠二を思い苦しんでいた。 もう誰にも関わりたくない。 そう思っていたのに、なぜ人は、人恋しくなるのだろう。 会いたい気持ちが、日に日に募る。 離れると決めたはずなのに、誠二を求めてしまう。 自分から出て行ったのに、後悔ばかりしてしまう。 引越し先も決まらないまま、実家にごろごろとして、誠二の事ばかり考えて、夜も眠れない日々を過ごしていた。 なぜ、明美に、最後まで立ち向かわなかったのか、後悔だけが残っていた。
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