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誠二は、明美の両腕を、押さえ込む。
「はなして、離して誠二!!」
明美が必死でもがく。
その時、血だらけになった隼人が現れた。
「明美・・・」
誠二は、隼人を見て驚いた。
「明美ちゃんに刺されたのか?!」
そう言うと、隼人はこくりと頷いた。
「真由、救急車を呼ぶんだ!!」
誠二が明美を押さえ込みながら、真由に叫んだ。
真由は、震えながらもいわれるがままに、119番をする。
手が震えて、なかなか数字を押す事が出来ない。
やっとの思いで、119と押す。
「隼人、庖丁を取ってくれ!!」
ふらふらになりながら、明美から凶器を奪った。
明美は、ものすごい力で、暴れ続ける。
「真由、110番だ!」
しかし、その言葉に隼人が言った。
「それだけは、それだけはやめてくれ!!」
ふらふらになりながら、隼人が最後の力で叫んだ。
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