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それから十年がすぎ高校生になったとき小川先生と四組のみんなで同窓会をしました。小川先生はあれだけの怪我を負ったのに今ではとても元気そうです、そればかりか当時禿けかけていた頭にふさりとまばらではありますが毛束が生えてきています。 いや、頭だけではありません。体の至る所から、ちぢれた毛が生えてきているではありませんか。 先生はその毛を一本一本愛おしそうに撫でながらこういうのです。
「これはみんなが少しずつ分けてくれた命なんだよ、みんなは遠くに離れしまっても 僕は君たちの成長は手に取るようにわかるんだ。」
と、とってもうれしそうです。 「僕たちも先生のおかげで少しだけ大人になれました、エコルセも要りませんよ」と、 このようにクラスの絆を深めたのでした。
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