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*空が空でなるなる日*
地球の皮膜を
空、と呼んだ
偉大な発明家
あなたは知らないだろう
お利口さんの子孫たちが
星を守るふりをして
自分を守っていることを。
(ちきゅうはね、えころじぃしなきゃもたないんだって!
にんげんのすみかがなくなっちゃうからね!)
偉人は声高に叫んでいる
「資源を守れ!」
「動物を守れ!」
『地球を守れ!』
人間は一番賢く偉い生きものだから
先頭きって保全に努めるべきだろうと。
(みんなきっとわすれちゃったんだね!
にんげんだってどうぶつなのにさ!)
人はいつしか
生態系に位置することを放棄したようで
いつか空と名付けたそれを
再び学名で呼び
大気圏突破を果たした
(ほんとうはね、みんなきづいてるんだよ。
えこいずむはえごいずむで、
ちきゅうがしんだらじぶんもしぬから、
だからまもるんだってこと!)
地球の皮膜を
空、と呼んだ
偉大な発明家さん
あなたが空を空と名付けて
だれもが空を空と言って
仰ぎ、感じた何かは
(そのしょうたいをたしかめるまえに)
身勝手と偽善に渇いてしまったから
(じめんよりも
こころのかんばつ)
皮肉にも
(そらはまた空じゃなくなったんだ。)
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