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【翌日 大学にて】
「おぃーす綾乃ぉ!昨日帰ってこなかったけど、どこにお泊まりしてきたのよー?」
鈴石綾乃の親友でありルームメイトでもある高橋智子が、昨日と同じ服装で登校してきた綾乃へと茶々を入れる。
「……べつに……ちょっと……ね」
「なぁによそのテンション! さては疲れが残るほど昨日の夜は……的な? ねぇ、どこの誰? イケメン? お金もち? 教えなさいよぉこのー」
虚ろな目で前を見据え、ボソボソと声を発した綾乃の肩を、智子は軽く小突いた。
「あれ? 綾乃……肩に何かつけてるの?」
智子は、綾乃の肩の質感に違和感を感じた。
改めて触れてみると、そう、それはまるで『石』のような……
「なんでも……ないわ……じきに……馴染むから……気にしないで」
「馴染む? あっ、分かった。新発売のダイエットスーツとか? でもあんた、それ以上痩せたらマジ骨だけじゃね?」
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