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さっきの漫画を諦めた私は、別の漫画を棚から出して読み始めた。
緋色はというと―・・・あたかも「不満です!」みたいな顔で突っ立っている。
さっきより不満度が3割増して。
「何か涼子、最近俺に冷たくね?」
「そ?いつも通りでしょ?」
そう言いながら、私は新たに選んだ漫画を読み始めた。
「絶対ぇ冷てぇし!」
「どこが?」
私が面倒臭そうに聞くと、
「ほらっ!そこ!そうやってこいつウザ~みたいな顔するトコ!俺傷つくんだけど?」
緋色は眉間に皺を寄せる。
「だってホントのことじゃん?」
酷っ!と言いながら、緋色はまた私から漫画を取り上げた。
「ちょっ、いい加減にしてよ!!」
さすがに2回も漫画を奪われては頭にくる。
私はすかさず緋色の足を思いっきり踏んだ。
「痛っっ!!!!」
予想外の行動に対応出来ず、緋色は私の反撃を普通に食らった。
「・・・こんのっ!!可愛くねぇー女!!」
「フンだ!泣き虫ヘタレの緋色!!」
「思いっきり踏むことねぇだろ!?」
緋色は踏まれた部分をさすりながら言い返した。
「人が読んでる漫画を取り上げる方が悪いんじゃん!!」
私は負けじと言い返した。
「俺の所有物を俺がどうしようと勝手だろ!?」
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