黒百合

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「数は五万・・・いや、十万か?」 「何て数だ・・・・!この数では越後も危ない!!」 取り乱しそうになるかすがを佐助は何とか宥めようとする。 「落ち着け、忍が取り乱してどうする!?」 「あの軍勢を見て落ち着いていられるか!早く謙信様に・・・」 かすががそう言い掛けた時、黒い羽のような物がヒラヒラと舞い落ちてきた。 無数の羽は二人を囲むように舞い落ちてくる。 「黒い、羽?」 佐助がそう呟くとふわりと風が吹き抜けた。 風は黒い羽を一箇所に集める、集められた羽は姿を変え人の形になっていく。
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