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「ゆ、り・・・・・」
「お前に好かれようと俺は行く。邪魔をすれば次は殺す」
冷酷な声色でそういうと百合はかすがの目の前で霧に姿を変え、消えた。
その場には百合を引き止められなかったかすがが残る。
「ゆ、り・・・。百合、百合っ!百合ぃいい!!」
かすがの瞳から涙が零れ落ちた。
行かないで欲しいと願った相手は目の前で消えた。
己の非力さをかすがは今日ほど嫌だと思った事はなかった。
それから数年後、かすがは百合と非情な形で再会する事になる・・・。
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