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カーン カーン カーン カーン カーン
一人の男が熱気の篭もった工房で鉄を打っていた。
そこにどこからか、傷だらけの鎧を着た女が現れる。
女だと判ったのは、兜を被っていないからである。
「貴方は、ジルガ・グラウディスか?」
カン
鍛冶師は一度手を止めた
「…そうだが、お前は?」
「失礼、我は、アヤメ=コーヴェスと申す」
カン カーン カーン
ジルガは、名前を聞くとまた打ち始めた。
「実は、貴方に頼みがあってきた。
私の剣を打って欲しい」
カーン カーン カーン
ジルガは、しばらく無言を通した後打つ手は止めず、
ただ一言「無理だ」と言った。
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