遭難

2/2
前へ
/59ページ
次へ
835:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2008/11/30(日) 17:30:12.52 ID:3N05AXB30 12月4日。この雪山に遭難して約24時間。古い山小屋ではロクに暖も取れず、 少々寒いが外で過ごす事は出来ない。助けはすぐに来るに違いないだろう。 12月6日。助けはまだ来ない。 この吹雪だから捜索が難航しているのだろう。 落ち着いて待つ事にする。 ・時計が壊れてしまったので、日にちが分からない。 食料が少しずつ減ってきた。水は雪を何とかして得られるが、 空腹は辛いだろう。吹雪 はまだ止まない。 ・ドアからかぜがはいってくる。防寒ふくを多めに着ていてよかた。 てがふるるえて上手く文字をかけないが、しかし私はあきらめない。 あきらめたら終わりだ。 ・何という事だろう、あれほど吹いていた吹雪が嘘のように止み、 私は救出隊に発見された。彼らに聞くと、12月12日だという。 少し長い遭難体験だったが、もう終わりだ。この日記は、ここに置いていこうと思う。 もし、ここで遭難してこれを読んだ者がいるなら、私は言いたい。 決して諦めるな。助けは必ず来るのだから! 12月12日 ○○○○ -------- 日記の文字は時間を重ねるごとに筆圧が弱くなっていたが、 最後のメッセージだけは希望に溢れたようにしっかりしていた。 尚、連日に渡る猛吹雪のため、捜索が再開されたのは、 それが少し弱まった12月14日の明朝の事である。 この日記の書き手、彼の遭難者の行方は、 現在も行方不明、とのこと。 .
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

448人が本棚に入れています
本棚に追加