第八夜

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不貞腐れた表情で、長州藩邸に向かう。 僕は苛々していた。 今日もお瀧のところへ行くと、あの禿に言ったのに、桂に呼ばれてしまったんだ。 もし、このせいでまたお瀧が折檻でもされれば、今度こそ僕は我慢出来ないかもしれない。 大体、僕は本来我慢とかそういうのが大の苦手なんだ。 いつまでたっても大人になりきれないと、高杉によく言われたなと思い出す。 高杉にだけは、言われたくないことだけど。 はぁー、と、深いため息を吐きながら、夜道を急ぐ。 新撰組が見廻りを始める時間が迫っていた。
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