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桂の話は、大抵眠くなる。
年を重ねるごとに話が長くなるのは、仕方のないことなんだろうかとか、余計なことを考えていると、ぽかりと頭を殴られた。
「痛っ
何すんのさ?」
「お前がぼんやりしてるからだろう?」
「話が長い桂が悪い。」
「屁理屈言うな。
ちゃんと聞いてたのか?」
また殴るぞ、と言わんばかりに拳を構える桂。
全く五月蝿いおっさんだなと思った。
「聞いてたよ。
古高でしょ?」
僕は、ゆっくりと桂から視線を反らせた。
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