第二夜

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にやけた顔で僕を見る桂を睨んだ。 「・・・なに?」 「いいや、別に何も。 京に残れると聞いて、嬉しそうだな。」 桂のこういうところは、本当に嫌だ。 何もかもを見透かすような桂の瞳に僕は無言という選択肢を選ぶ。 桂は気にする様子もなく続けた。 「この前連れていったところの娘か。 稔麿がそんなに気に入るなんて珍しいな。」 無視。 しかし、僕の耳は間違いなく熱を持った。 これも、どうせばれているだろうが、僕は桂に背を向けた。 これ以上詮索されないうちに、ここを出るに限る。
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