第三夜

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いつもと変わらぬ朝がくる。 新八様は、部屋を出る前に私を抱き締めた。 ふわりと新八様の香りに包まれたかと思うと、彼は恥ずかしそうに出ていった。 何気なく通りを覗けば、彼の後ろ姿が見えた。 いつもなら、吉田様以外の背を見送るような事はしない。 だが、何故か新八様の背をそのまま見続けてしまう。 あんな風に優しく抱く腕は初めてだった。 角まで行ったとき、新八様は振り返った。 とっさに隠れてしまう。 吉田様に、逢いたくなった。
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