第三夜

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「何も答えてくれないんだ。 ふうん。」 わざと小さなため息を溢すと、勢いよく彼女は顔をあげた。 「ちがいます。 どう思う言うのは、うちが聞いた質問やから・・・」 必死な表情の彼女も悪くない。 なんだか僕は、意地悪な気持ちになってきた。 「もう良いよ。 何度もこうして一緒に過ごしてるのに、お瀧は未だに下手くそな京言葉だし。 僕に心を開いてはいないんだよね。」 今度は大きなため息を吐く。 お瀧からぱっと離れ、彼女に背を向けてみる。 慌てて飛び起きた彼女の気配にすらゾクゾクしてしまう僕は、かなり危ない。 僕に言葉をかけようとしては、何て言おうか悩んでいるようだ。
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