436人が本棚に入れています
本棚に追加
/107ページ
「よ、吉田様。
あの・・・」
可愛い。
愛らしい。
愛しい。
意地悪はやめよう。
僕の方が、限界になってしまう。
お瀧を抱き締め、そっと息を吐いた。
僕も正常な男ではあるので、好いた女子を抱きたいと思う。
お瀧を抱きしめ、自分のものにしたいと思う。
だが、今は出来ない。
彼女を離せなくなることも、彼女に溺れることも、恐い。
僕には、成し遂げなければならないことがある。
腕のなかで、いつの間にか眠りについたお瀧の頬を撫でる。
最低限の化粧しかしない彼女の頬は柔らかで、触れた指が暖かかった。
頬でこんなに柔らかいのなら、まだ見ぬ場所は、もっと柔らかいのだろう。
お瀧の額に頭を寄せ、抱き締めて眠りについた。
最初のコメントを投稿しよう!