第四夜
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「永倉様どす。」 禿の声が、新八様の名を告げる。 あれ以来、吉田様は一度も来てくれていない。 今日こそは と、そんな願いはいつも呆気なく打ち砕かれる。 永倉新八様 吉田様の敵でもある新撰組のこの方は、このところ毎日のようにやってくる。 そのため、吉田様が来にくいのか、吉田様が私のところに来てくれていた事を知り、見張るために来ているのか。 それを知るすべは無い。
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