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「どうせ、今夜はもう客はとられへん。
徹底的に反省させよし。」
鼻息荒い女将に、数人の男が頷くのが見えた。
あぁ、罰を与えられているのか。
ぼんやりと思った。
夜はまだ多少冷える。
そんな中、井戸水を掛けられ続けた。
頬も、腹も、背も、腿も、鈍い痛みが続いていたが、何一つ後悔していない。
これで、吉田様が来やすくなるかもしれないという、そんな希望だけで、口許は緩んだ。
早く、逢いたい。
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