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お瀧のところの禿が、妙に不機嫌そうだった。
七つか八つくらいであろうのに、立派に女の顔をした少女は、何故か僕に無愛想だった。
いつもは、もう少しにこやかだったと思い、首を傾げる。
幼くても女子は不思議な生き物だなぁと思った。
「吉田様どす。」
それでもお瀧のところまで案内してもらい、
「ありがとう。」
と、笑顔を向ける。
訝しげに僕を見た禿は、返事もせず廊下の向こうに去っていった。
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