第五夜

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お瀧のところの禿が、妙に不機嫌そうだった。 七つか八つくらいであろうのに、立派に女の顔をした少女は、何故か僕に無愛想だった。 いつもは、もう少しにこやかだったと思い、首を傾げる。 幼くても女子は不思議な生き物だなぁと思った。 「吉田様どす。」 それでもお瀧のところまで案内してもらい、 「ありがとう。」 と、笑顔を向ける。 訝しげに僕を見た禿は、返事もせず廊下の向こうに去っていった。
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