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不思議に思いながらも部屋に入ると、笑顔のお瀧が向かいいれてくれた。
「お瀧、久しぶりだね。」
ゆっくりと近付くと、何時もより化粧が濃いことに気付く。
「吉田様…」
「それ、どうしたの?」
さらに近付きよく見ると、お瀧の頬に一筋、あきらかに頬紅ではない紅が、滲んでいた。
言い訳しようとするお瀧の顎を掴み、横を向かせてまじまじと見れば、それが火傷のあとだと分かった。
「どうしてこんなところを火傷したの?」
なるべく穏やかに言ったつもりが、語尾が震えた。
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