第七夜

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襖に近づいた瞬間、声を掛けられた。 「お瀧ねぇさん。」 「おはよう。 お入り。蒲団、お願い。」 そろそろと開けられた襖の向こうに、おどおどとした禿の姿があった。 「……どうしたん?」 いつもは無駄に元気な子なのに、不思議に思い声をかけた。 返事もせず、部屋にも入ってこず、禿はもじもじとしている。 様子がおかしい。 「何?何かあったん?」 腰を落とし顔を覗き込むと、ようやく目が合った。
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