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新八様では、無い。
「…どちらさんですか?」
不審極まりない新撰組の羽織を着る男を睨むが、男は意に介してないという風に笑った。
「アンタが瀧とかいう女郎?」
「それが何ですか?」
「ふぅん。
新八っつぁん、趣味悪っ。」
頬がカッと染まる。
何でそんなことを言われなければいけないのか。
「壬生狼が、一体何の用です?」
蔑むように睨むと、男は逆に睨み付けてきた。
「新撰組、だ。
アンタ、新八っつぁんに、もう来るなって言ったんだって?」
私の腕を掴む手の力が、強くなった。
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