第七夜

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同士のひとりが、少し前に新撰組に捕らえられていたらしい。 初耳だった。 古高が言うには、彼は酷い拷問を受け、多数の長州浪士が京に潜伏していることを自白させられた。 以降、新撰組は市中警備に今まで以上に厳しくしはじめ、何人かの志士の顔や潜伏場所は、既に割れているのではないかと言う。 「……で?」 そんなことかと、嘲笑う。 そもそも、顔や潜伏場所が知られたところて、捕まらなければ、斬られなければ無意味だ。 僕がそう言うと、宮部は僕の肩を掴んだ。 「稔麿。 誰もがお前の様に、腕に覚えがあるわけではない。 捕らえられ、斬られ、拷問されれば、それだけ長州の不利になる事も自白させられるだろう。」 「………」 「それが、『そんなこと』なのか? それが、お前が学んだことなのか?」 厳しい視線と肩を掴む手の力に、僕は何も言えなくなった。
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