はじまり

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「じゃあそろそろ寮にいこっか」 「うん」 あたしは学校の寮に入ることになっていた。 他の人達がまだ入学式の余韻にひたってる間に 目をつむるようにして会場をあとにした。 お母さんの彼氏の車に乗り込み 寮まで行く。 車にはあたしの荷物がつまれている。 寮についてそれらを運び、お母さんとあーだこーだいいながら整理していく。 「それこっち!!」 「えーこっちがいいんじゃない?」 「こんなの持って来たの?」 「必要なのっ!!」 忙しくして、慌ただしくして、 これからお母さんとの別れが待っているって分かってるから 悲しくならないようにひたすら動いた。
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