二学期来る

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「えっと、その、僕たちは~その、友好を深めてたんですよ!!」 我ながらナイス切り返し。 「友好を?服部さん、泣いてたわよ?」 目が冷たい。 というか、どっから見てたんだこの人…… 「いや、まぁ仲直りというか……」 いい言い訳がない。 「仲直り……ね。別に隠さなくてもいいわよ?あなたたち、付き合ってるんでしょ?」 「いえ、付き合ってはないです。」 頭が考えるより先に、口が動いた。 頭の片隅、いや、ど真ん中にあったからだ。 「付き合ってないけど、そういうこと、するんだね。まぁでも、2人とも、愛し合ってるって感じしてたわよ?」 そう言って、くすりと笑う先生に、さっきまでの怖さはなくなっていた。 愛し合ってる、か…… 別に急いでるわけじゃない。 これからわかりあって、いつか付き合えればいい。 そう考えていた。 でも、現実はものすごく急いでる。 見ているだけでいいわけがない。 近くにいれればそれでいいわけがない。 ……手に、入れたい。 現実の俺は、呆れるほどに、ださい。 そう思った。
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