わからない君

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「なにもなくてよかったね~」 礼さんがニコニコしながら笑いかけてくる。 「うん。よかったよ本当……」 あっ、そう言えば…… 「そう言えば、なんで俺こうなったの?」 聞くと、きょとんとする礼さん。 「覚えてないのかーい」 あははと笑う礼さん。 そんなに笑わなくても…… 「あっ、ごめんごめん!」 目尻にすこしだけでた涙を拭う礼さん。 「学校で風香ちゃんを守ったんでしょ~?やるじゃない!このこの~」 そう言って頭を撫でてくる礼さん。 風……香? 「あっ、うん……ははっ」 笑うことしかできなかった。
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