7199人が本棚に入れています
本棚に追加
「なにもなくてよかったね~」
礼さんがニコニコしながら笑いかけてくる。
「うん。よかったよ本当……」
あっ、そう言えば……
「そう言えば、なんで俺こうなったの?」
聞くと、きょとんとする礼さん。
「覚えてないのかーい」
あははと笑う礼さん。
そんなに笑わなくても……
「あっ、ごめんごめん!」
目尻にすこしだけでた涙を拭う礼さん。
「学校で風香ちゃんを守ったんでしょ~?やるじゃない!このこの~」
そう言って頭を撫でてくる礼さん。
風……香?
「あっ、うん……ははっ」
笑うことしかできなかった。
最初のコメントを投稿しよう!