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ふむふむ 僕が見た人というのは関係ないのか。
「むぅ…4番の個人差が気になるのう」
「秀吉はなんともないの?」
見たところ秀吉が僕に特別好意を抱いている様子は無い。もしかしてこの薬は秀吉を男だと思っているんだろうか。使えない薬だよまったく。
「いやワシのことではなくて………ん? そういえば、のう明久、お主はこの紙を見るまで、自分が見た人を好きになると思っていたんじゃったの?」
「うん。そうだね」
「……………ならなぜワシを真っ先に見つめたのかのう……?」
秀吉が怪訝な表情で僕をじっと見てきた。
「! いやっ……それはそのっ………秀吉なら惚れてもっていうか、薬なんてなくてもっていうかそのっ……」
さっきとは反対の立場で僕が目を逸らしてしまう。
「やはり最近のお主は……まぁ明久以外もそうじゃが…ワシをどうも女扱いしているみたいじゃのう」
秀吉が怒ったように、また少し照れたように僕に顔近づけてきた。
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