愛と薬と逃亡劇 Ⅱ

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僕のほうが秀吉より座高が高い。だから必然的に秀吉が僕を見上げる感じになるわけで。狙ってるわけじゃない上目遣いを秀吉にされたら……もう…………… 駄目だっ!何か話題を変えないと! 「と、ところでムッツリーニはどうしてこんな薬を僕に飲ませたの?」 とりあえずさっきから気になっていたことを訊いてみる。 「…………島田のことがある」 島田のことって………ああ、美波がこの間の一件で僕に怒っていることか。詳しくは原作を読んでもらうとして。 確かになんとかしてくれって頼んだけど、なにもこんな薬使わなくってもいいのに。 ん? 待てよ、こんな薬をムッツリーニが僕のために使ってくれるのはおかしい……。ムッツリーニなら真っ先に自分の欲望を満たすためにつかうはずなのに。
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