愛と薬と逃亡劇 Ⅰ

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「彼女持ちはまだいい。せめて子持ちってことは訂正しろ。原作を知らない人が俺の人格を疑う」 「知っていても疑うと思うがのう」 爺言葉で話しているのはこのクラスでも数少ない女子である木下秀吉だ。 本人や戸籍は男だと言っているけど何も知らない人は間違いなく女の子だと思うだろう。それくらい可愛らしい。 「明久よ、そんなに立て続けにゲームを買うから普段の食費が無くなるのじゃ」 秀吉が少し怒ったように僕を叱る。そんな姿も可愛いわけで 「そう…だね……じゃあ今度仕送りが入ったら秀吉にワンピースを買ってあげるよ。これから暑くなってくるからね。……あっデニムのミニスカートとかのほうがいいかな……?」 「……………それは寝不足による妄言だと信じたいのう……」
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