後悔(プロローグ)
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明らかに速度超過の深夜便が、粉塵をまき散らしながら後方へと、テールランプの尾をひいて行く。二日前に僅かばかりちらついた小雪のためか、舗道のタイルは赤茶けた砂塵を纏っていた。国道と並行を成す私鉄のホームは未だ灯ってはおらず、車両信号機の赤色灯がやたらに色濃く見える。 国道14号線を左に折れ、京葉高速道路のガードを潜り抜ける。左手に地方競馬場の敷地を望みながら、武田 豊三は自転車を走らせていた。
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