邪魔なんです

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「あ・・・」 口に出してたのか・・・ 「なに」 井本さんてば微妙にいのもっておられる!! 「あー・・・うん」 曖昧に返事を返すと、気に入らなかったらしい井本は ツカツカと俺に近づいてきた 「なんやって聞いとんねんけど?」 うはーっ 間近でメガネのもとさんを見られるとは!! やっぱ似合うなぁー あ・・・なんかキスしたい 「井本・・・」 「だから、何やって言うてるや・・・」 井本が"ん"と言おうとしたところで唇を重ねる 「メガネ邪魔や」 唇を離すと、井本は顔を真っ赤にして睨んでいた 「なに」 「なんやねんお前」 「いや、なんか急にキスしたなったんやけど・・・ メガネ邪魔やねん」 「しゃあないやろが」 「そうやねんけど・・・ やっぱ井本はメガネ無い方がええな」 そう言うと井本は ふふっと笑って 「キスできへんから? それとも、メガネ無い顔の方がタイプか?」 と言うもんやから、俺は 「どっちも正解」 と言いながら井本のメガネを取り、 激しく口づけた ――メガネは時に武器となり、 時に敵へと変化するのだ―― by 藤原一裕 end.
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