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暴走する妄想。
妄想族?
咲がぼんやりと考えだすと、隣に座った杉谷さん(同い年で、優希君FCの会長らしい)が苦笑した。
「今日のところは、番号とメールアドレスだけでいいわ」
ニッコリと笑った理沙さんが手を出した。
ケータイを渡せという事だろうか。
『諦めるの』
優希の言葉が頭の中に蘇った。
大人しく渡せば、彼女はもの凄い早さで操作して、登録を完了させた。
“今日のところは”って次は何をさせられるのだろう。
咲は多少の興味と、恐怖心を抱いた。
その日の夜、ケータイに理沙からメールがきた。
『一目惚れって信じますか?』
信じたくない。
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