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身長が伸びない。
それは今に始まった事ではない。
小学生の時はあまり気にしていなかった。
中学生の時に、成長期だからと自分を納得させた。
そして今、咲は牛乳を飲んでいる。
朝の学校での話だった。
「そんな事で背が伸びるのなら、僕も沢山飲むの」
優希が頬を膨らませて言う。
確かにそうだ。
それを飲む事で解決できるなら、この世界に自分と同じ悩みをもつ者はいなくなるだろう。
しかし、咲には諦めたくない理由があった。
「おはよう、咲」
「!」
優希は自分より低くて、147ぐらい。
今、欠伸をしながら挨拶をしてきた徹は、170以上だろう。
そして自分は……。
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