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「諦めるの」
中学校以来の再会。
「久しぶり」でも「元気だった?」でもない言葉を、優希が小声で言った。
それに徹が無言で頷く。
「な、何を?」
咲が聞こうとすると同時に、校内にチャイムが鳴り響いた。
タイミングが悪すぎる。
そういえば、職員室に行かなければならないんだ。
咲は急いでその場を後にした。
「まあ、仕方ないよ。頑張れ」
結局途中で会った担任の先生に、そんな事を言われた。
何なんだ、皆して。
咲は混乱する頭を振り、その考えを打ち消した。
自分は今からクラスに行き、挨拶をしなければならないんだ。
そんな事よりも挨拶の内容を考えなければ。
咲は必死に考えだした。
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